現代文化はいわばこうした偽善に頼って構築されている
人はなぜ戦争をするのか エロスとタナトス(Amazon)
フロイト
日本では偽善というと、とても悪い印象を与える言葉として使われることが多いです。
ただ、本当に偽善は悪いことなのでしょうか?
一時期ニュースにもなりましたが、例えば道で倒れて苦しんでいる人がいて、その人を助けようとした人は偽善者なのでしょうか?
逆に近年ではスマートフォンの普及で、そういう状況をカメラで撮影している人たちも増えてきました。
その人たちは偽善者ではないかもしれません。
では、人が倒れて苦しんでいるのを見て、何がしたいのでしょうか?
YoutubeやSNSにアップして再生数やインプレッションを稼ぎたい、バズりたいのかもしれません。
それは欲望に忠実に従った行為だから、称賛されるようなことなのでしょうか?
また、そういう人たちばかりの社会って、良い社会なんでしょうか?
ワタシにはちょっと疑問です。
もし、倒れてい苦しんでいるのが自分だったら?
もし、倒れて苦しんでいる人が自分の愛する恋人や家族だったら?大切な友人だったら?
みんながカメラで撮影しているだけで、何もせずにそのまま亡くなってしまったら、納得できるでしょうか?
ワタシは偽善だったとしても、倒れて苦しんでいる人を助ける方が良いんじゃないかなって思っています。
医療の知識はありません。
ただ、人によっては、苦しんでいる原因がわかっていて対処法を教えてくれるかもしれません。
また、救急車が来るまでの間、一人で苦しんでいるよりも、隣で励ましてくれる人がいるだけで、少しでも気持ちが楽になるようにも思います。
自分が倒れて苦しんで、視界が霞む中で、ただスマートフォンで撮影している人たち見える光景って、想像しただけで、ワタシは結構滅入っちゃいそうかなって。
皆さんはどうですか?
偽善は悪いから倒れて苦しんでいる人を助けるべきじゃないって思いますか?
この言葉を読んでワタシはそんなことを考えました。