他人の過失を見るなかれ。
ブッダの 真理のことば 感興のことば (岩波文庫) (Amazon)
他人のしたこととしなかったことを見るな。
ただ自分のしたこととしなかったこととだけを見よ。
ブッダ
ワタシ自身、若い時はとても他の人の行動が気になりました。
特に気になっていたのは、成功や失敗です。
特に他の人の成功にはとても敏感というか、他の人が上手くいっているのを見るととても嫉妬していました。
その大きな原因は、大学受験の失敗にあったかなと思います。
予備校に1年通いましたが、結局本命の大学に受かることができず、滑り止めの大学に入学することになりました。
高校時代の友人たちが受かった大学よりも、偏差値が低かったこともあって、とてもコンプレックスを感じていました。
それが理由で、高校時代の友人たちとは徐々に疎遠になります。
そして、そのコンプレックスから、大学では様々なことを貪欲的に学ぶようになりましたし、社会に出てから見返そうという気持ちが強かったです。
そういう意味で、他の人の行動というのが気になりました。
また、正直にその当時の気持ちを書くと、高校時代の友人たちが失敗すれば良いと考えてもいました。
つまり、他の人が失敗することで、相対的に大学受験に失敗した自分の人生が良くなると感じていたのです。
でも、これは大きな間違いであることに、後から気づきます。
様々な考え方がありますが、そもそも自分の人生の良し悪しは自分で決めるものです。
ですので、他の人が不幸になったからと言って、自分の人生が幸福になるわけではありません。
また、自分の人生を友達と比べたとしても、それはとても狭い世界です。
社会に出れば、多くの人との出会いががあり、友達以外にも多くの繋がりが生まれます。
つまり、比較する人生の数がどんどん増えていくわけです。
また、世の中には有名になった成功者がたくさんいます。
そうなんです。
結局、比較対象というのは全世界の人になるわけです。
それぞれの人がどんな状況で、どんな人生を歩み、それらすべての成功や失敗と、自身の人生を比べようとしても、現実的にも時間的にも比較は不可能でしょう。
そうやって世界を広げていくことで、他の人の状況と自分を比べるというのは本当に意味がないことにワタシは気づきました。
大切なのは自分自身の行動であって、他の人の行動では無いのです。