賢者はすぐに許す。
ビジネスに役立つ100の名言格言(Amazon)
時の価値を知っているから、
むだな苦しみで時が流れていくのに
耐えられないのである。
サミュエル・ジョンソン
ワタシが昔働いていた会社の話ですが、一度怒りだすと2時間は部下に説教をするという上司というか社長がいました。
きっかけは様々で、明確に失敗があったときもあれば、社長のミスで怒られる時もありました。
かなり理不尽ですが、社長のミスをちゃんと指摘しなかったお前に責任があるという言い分です。
というか、一度怒り出すともう止まらないので、例えその怒りの理由が間違っていても、途中で論点をすり替えて怒り続けることの方が多いかなという印象。
なぜなら、社長のミスをちゃんと指摘しなかったのであれば、社長が部下のミスをちゃんと指摘しなかったことも問題にしなければいけないですからね。
なので、部下の多くはまた始まったという感じで、正直、社長の怒りが収まるまでは、反論もしないし、ただ苦痛の時間が少しでも早く終わって欲しいという感じになっていました。
また、社長の2時間説教が原因で、いろいろな業務がどんどん遅れていくんですよね。
1人の部下に対して説教ならまだ本人だけですが、それが飛び火して何人も巻き込まれると、業務が滞ってしまい、結果残業が非常に多かったですし、顧客にも迷惑をかなりかけてしまいました。
さらに社長の説教で疲労困憊になってしまうので、ミスが重なることもあります。
そうなるとさらなる説教で・・・という感じで、かなりの悪循環。
本当に無駄な時間が多かったように思います。
それはワタシだけが感じていたことではなくて、実際に辞めていく人が非常に多かったです。
社員が5〜6人の会社で年間で5、6人辞めているので、かなり離職率も高かったなって思います。
社長自身の問題だとは本人は気づいていないだろうなあって。
言ってしまえば、裸の王様状態だったんですよね。
結局、その会社は無くなるのですが、もし社長の説教時間がもっと短ければ、結果は違っていたかもしれないなあって思うことがあります。
社長の説教で多くの部下の時間が奪われるだけでなかう、社長自身の時間も失っていたので。
そのこと自体に社長は怒り狂っていましたが、ならば説教の時間をもっと短くすべきでは?とワタシは思っていました。
ただ、それができるのは、時間の価値がわかる賢者だけなのかもしれません。