LOS INGOBERNABLES de JAPON(ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポン)の2015年からのヒストリーが新日本プロレスリング株式会社のYoutubeで公開されています。
内藤選手はもともと本隊といわれるベビーフェイス側のレスラー。それも王道の。
棚橋弘至選手にあこがれて、人気も順調に伸ばし、いつかは棚橋選手の次のエースになるだろう的なポジションでした。
それが、オカダ・カズチカ選手の登場で状況が一変します。オカダ選手が凱旋帰国から一気にのし上がり、外道選手のマイクパフォーマンスもあって爆発的な人気になります。
棚橋選手とオカダ選手がIWGPをかけて戦いを繰り返す中、そこに割って入ろうとした内藤選手。しかし、完全に蚊帳の外に。
「新日本の主役は俺だ」と主張するもベビーフェイスなのにブーイングを浴びてしまい、とてもつらい時期に突入します。
決定的だったのは、2014年のレッスルマニア8のメインイベント。これまで東京ドーム大会のメインイベントはIWGPでした。
しかし、中邑真輔vs棚橋弘至のIWGPインターコンチネンタル選手権と、オカダ・カズチカvs内藤哲也のIWGPヘビー級選手権のどちら試合をメインにするかがファン投票によって決められることになり、結果IWGPインターコンチネンタル選手権がメインになります。
中邑選手も棚橋選手も人気があり素晴らしい対戦カード。オカダ選手はそれを超える圧倒的な人気を誇りながら、投票では負けてしまいます。これは完全に内藤選手が残りの3人に比べて、圧倒的に人気が下がっていたことを表しています。IWGPに挑戦できるほどの実力がありながら、とても苦しい時代でした。
何をやっても全部が空回り。痛々しくて見ていられないほど。本人もどうしたら良いのか、ファンも何か違うなーってのはわかっていながら、どう応援してよいかわからない状態。ファンのためにがんばっているのにブーイングや失笑を受けてしまいます。
最初の動画は、まさにその時の内藤選手の状態からはじまります。今見ても、ちょっと泣きそうです(ノД`)
ロスインゴの最初は、今では考えられないほど、「こいつ何言ってだ?」ぐらい酷いはじまりだったのです。入場に時間かけるわ、スペイン語で何か言ってるわ、海外遠征から帰ってきてヒールターンしたのか?ぐらいの印象でした。というのも、内藤選手ってすごく人柄が良いので、ヒールターンしたからと言って、「うーん・・・」て思われていました。
が、しかし、徐々にそれが変わっていきます。ファンもちょっとずつ、何かが違うことに気づき始めます。それが、内藤選手のスタイル、ロスインゴのスタイルです。
それまでの内藤選手はファンのためにプロレスをするというスタイルでした。それが、ロスインゴになって大きく変わりました。ファンのためだけでなく、自分のためにプロレスをはじめたのです。それが徐々にファンに伝わっていきます。
ロスインゴのスタイルはやりたいようにやる。ただそれだけ。ベビーフェイスでもヒールでもないという概念は当初掴みどころがない感じでしたが、裏を返せば、内藤選手自身の魅力をそのまま出すということでもあったのです。
ベビーフェイスだから正々堂々と戦う、ヒールだから凶器を使ったり反則技を使う。そういった縛りが内藤選手をがんじがらめにしていたのです。それが解き放たれ、そしてファンもそれに気づき始めました。それまでプロレスラーを演じていた内藤選手でしたが、それを止めたわけです。主体がプロレスラーから内藤選手になった感じ。そこが一番大きかったかなーってワタシ的には思います。
再び人気を取り戻し始めた内藤選手。人気を決定付けたのは「新日本プロレスをご覧の木谷オーナー」というセリフではじまる会社へのバッシングです。これまで言いたくても言えなかったことを発言し、爆発的な人気になっていきます。
「新日本プロレスの主役は俺だ」と言い続けたベビーフェイス時代にはどうやっても新日本の中心に立てなかった内藤選手でしたが、主役を目指さなくなったことで、IWGPも取り、インターコンチも取り、常に新日本の中心に立ち、そして史上初の二冠にもなりました(*´ω`*)
今思うと、ファンからのブーイングは、内藤選手への期待の裏返しだったのかなーって思います。
今後も内藤選手がんばってください(*^^*)
ちなみにロスインゴの中でワタシのイチオシ選手はEVIL選手です(*´ω`*)